cafe トネリコ | 日記 | ウィル・スミスは「後輩」役者に戻るべき！

こんにちは店主です。
さて、本日は何故かウィル・スミスです。と言うのは嘘で、新作「アフターアース」が公開されましたが、店主は絶対に見に行かないという理由を書きたかったのですよ。

店主が初めてウィルを観たのが「バッドボーイズ」でした。が、ウィルよりもマイケルベイの役者を下から撮って回る螺旋撮影と、紫がかった青空しか覚えてません。そう言えばウィルがモテる方の刑事をやってましたが、魚眼の髭男のどこがいいのか、その時は何がなにやらでした。
そんなウィルですが、1996年から「インデペンデンスデイ」「メンインブラック」「エネミーオブアメリカ」とヒット作に毎年出演する事に。
店主も「インデペンデンスデイ」「メンインブラック」はウィル出演というよりも、面白そうな予告編一発で見に行きました。この2本でもってウィルスミスは「地球を2回救った男」と日本でも認知されてゆきます。
「エネミーオブアメリカ」も現在話題のNSAを扱ったサスペンスとしてウィルは活躍というより逃げ回ってますが、終盤彼のアイデア一発でお話をまとめます。
上記3本はテレビでやる度なんのかんので観てしまう作品(その他だと『カリオストロの城』『ジョーズ』とかとか)です。それだけ何度観ても耐えうる良作ともいえます。
もちろん、この3本ともウィル・スミス抜きでは語れません。「エネミー」の弁護士役はちょっと早かったかな？まあ、いいでしょう。
ところが「ワイルドワイルドウエスト」から何やらウィルに対して違和感を持ち始めてしまうんですね。「バガーバンスの伝説」「Ali」「アイロボット」「アイアム・レジェンド」そして「ハンコック」とヒット作なんでしょうけど、「つまらない」という名の本棚にしまいたくなります。「幸せのちから」はちょっと別格なので、いつか「クレイマー、クレイマー」とあわせて書きたいとおもいます。
もう理由は一つです。それはウィル・スミス主演だから何なんですね。
別の言い方をすれば、巷間でも言われている「俺様映画」になっているからです。
ウィル・スミスのウィル・スミスたる所以は、「先輩」に可愛がられる「後輩」役者につきると思います。困った状況の中で手を差しのべてくれる「先輩」の助けがあっての活躍っぷりに、我々は暖かい眼差しを向けることができます。
「インデペンデンスデイ」ではジェフ・ゴールドブラム夫妻(実は別居中)がウィルたち若いカップルの後見人になるあたりは泣かせてくれます。
「メンインブラック」では何といっても『上司役者』のトミー・リー・ジョーンズがウィルを通して我々観客を別世界に連れてってくれます。本作のウィルは鼻っ柱の強い新人エージェントですが、トミー・リーの教えによって次第に成長してゆきます。この成長段階を見せるのが「メンインブラック」の肝でしたが、以降のシリーズには消滅してしまってダメになってゆきました…
「エネミーオブアメリカ」はご存知ジーン・ハックマン先輩です。裏家業のハックマン先輩に頼るしか家族を取り戻すことが出来なくなったウィルは、アメリカ政府という地獄巡りによって一発逆転を図ります。本作にしてもジーン・ハックマンがいるからこそ安心して事の成り行きを見守ることができます。
「地球を2回救った」のは「先輩」たちなんですね。
その「先輩」役者たちとのコラボレーションが、ウィル・スミスにとって水を得た何とやらで、実にいきいきしてと馬鹿をしでかしても問題なし！
これは末っ子の世渡り上手にも通じるところ。長男長女は親のプレッシャーで何かと縛りが強くなります。反面下の子は気楽さゆえに割と自由に振る舞うことが出来るんですね(一般論ですが、ちなみに店主は末っ子)。ウィル・スミスも次男坊とのことで、そんな資質が画面に映し出されてたのかもしれません。

ドル箱スターともなると、自分が主役でなければ気が済まないんでしょうね。
挙げ句に息子を共演に持ってきたりしてさ。そう言えば、息子が出てる「ベストキッド」は師匠のジャッキーがいたからこそ面白かったなあ。
親子揃って「後輩」気質の持ち主カヨ！

新作の「アフターアース」は期待されていたほど興行が良くないみたいですね。
ウィル・スミスは初心に返って「後輩」役を選んでみてはいかがでしょう。例えばイーストウッドやモーガン・フリーマンの元で修行する「役者」役とかとか…